止水用注入材 カスターKP2/KP2in1/KP1 KPシリーズ高圧注入工法

概 要

天井、サッシまわり、地下室、エレベーターピット等からの漏水を部屋内側(漏水の出口側)から補修する工法です。

施工時の漏水の有無に依存しない2液の化学反応で硬化するウレタン樹脂をクラックや打継ぎに高圧注入して防水層を形成します。

KP2は無収縮ソリッドウレタン樹脂で柔軟で水密性の高い防水層を形成します。

KP2in1は水と接触すると発泡し、水のない箇所ではそのまま硬化するセミソリッドウレタン樹脂で、水圧の弱い漏水に対して止水と防水を同時に行うことができます。

KP2,KP2in1とも疎水性が高く、可塑剤を含まないため経年劣化のない確実な漏水補修ができます。

KP1は硬化が早い止水専用ウレタン樹脂で水圧の高い漏水時にのみ使用します。

KP2の特長   KP2in1の特長   KP1の特長
KP2
発泡せず高密度の充填/防水ができます。
 
KP2in1
水と接触すると発泡、水のない箇所ではそのまま硬化します。
 
KP1
水と反応して15秒で硬化が始まります。
水圧の高い漏水に対し有効です。
製品写真 カスターKP2

カスターKP2

製品写真 カスターKPin1

カスターKP2in1

製品写真 カスターKP1

カスターKP1

施工手順

施工1   施工2   施工3   施工4
①穿孔:
クラックに対し45度の角度に穿孔します
 
②目止め:
クラック内に樹脂の充填を高めるため早強モルタルで目止めします
 
③注入プラグ設置:
逆止弁付き注入プラグを設置します
 
④注入:
グリースポンプ等で注入をします。
クラックが充填されると目止めの脇から樹脂が漏出します
施工1図   施工2図   施工3図 施工4図
硬化後も柔軟

硬化後も柔軟
構造クラックや屋上スラブ等の挙動のあるクラックの漏水補修には柔軟性が重要です
ソリッドウレタン樹脂は硬化後も柔軟で躯体の挙動に追随します

1、穿孔:

高圧注入工法において穿孔は躯体に対し45°の角度で行います。理想的には躯体の中心部で穿孔穴がクラックと交差するように穿孔します。

2、目止め:

早強モルタルでクラック上に目止めをすると高圧注入した樹脂が漏水出口側に漏出し難くなり充填率が高まります。これにより注入した樹脂は漏水入口側へ移動し確実性の高い漏水補修ができます。目止めは樹脂硬化後撤去することができます。

3、注入プラグ設置:

高圧注入工法においては逆止弁のついた注入プラグから樹脂を注入します。注入プラグはナット回しでナット部を回転させると躯体に埋め込まれたゴム部分が膨らみ固定され、施工後はナット部を逆回転させると先端だけ取り外せるように作られています。

4、注入:

高圧注入用のグリース(ハンド)ポンプ、足踏みポンプ、コンプレッサーで加圧するエアグリースガンなどを使って樹脂を注入します。

施工に必要な材料、器具

1、使用材料

(1)カスターKP2

2液の化学反応で硬化し、水と接触しても殆ど発泡しないソリッドウレタン樹脂を原料とする注入樹脂で、殆ど全ての漏水に対応します。主に雨天時に漏水し、晴天時には乾燥している地上のクラック/打継ぎに使用します。
ウレタン樹脂でありながら発泡しないことのメリットとして、水密性が高く、収縮せず、硬化後も柔軟性を保ちます。天井や構造クラックからの漏水など、高密度で躯体の挙動に追随する物性が要求される漏水補修に特に適しています。

(2)カスターKP2in1

水のない箇所では2液の化学反応で硬化し、漏水があると最大20倍発泡して止水ができるセミソリッドウレタン樹脂を原料とする注入樹脂で、低水圧の漏水中の箇所、または空隙やジャンカの充填に適した製品です。

(3)カスターKP1

止水専用発泡ウレタン。漏水と接触すると15秒で硬化が始まり激しい漏水も瞬時に止水します。発泡ウレタンは耐久性が乏しいので単体では使用せず、止水後はKP2を併用します。

形状 ソリッドウレタン樹脂

ソリッドウレタン樹脂

  製品写真 カスターKP2

カスターKP2

形状 セミソリッドウレタン樹脂

セミソリッドウレタン樹脂

  製品写真 カスターKP2in1

カスターKP2in1

形状 発泡ウレタン樹脂

発泡ウレタン樹脂

  製品写真 カスターKP1

カスターKP1

物性の違い、用途

物性、用途イメージ KP2
KP2

物性:殆ど発泡せず硬化

用途:雨天時のみ漏水するクラックの防水

 
物性、用途イメージ KP2in1
KP2in1

物性:漏水と反応して最大20倍発泡漏水のない箇所ではそのまま硬化

用途:軽微な漏水の止水、防水

 
物性、用途イメージ KP1
KP1

物性:漏水と反応し最大30倍発泡、止水

用途:常時漏水するクラックの止水

10分以内
物性、用途イメージ KP2
(KP2)

発泡したKP1が硬化する前(反応後10分以内)にKP2を注入し密度、耐久性を高めます

2、注入プラグ

高圧注入工法には逆止弁付の注入プラグを使用します。

穿孔深さによってφ6mm(150mm厚のコンクリート ドリルビット長さ150mm)~φ14mm程度(500mm厚以上のコンクリート)までを使い分けます。

φ7mmのナットドライバーで取り付けます。

施工後は先端部のみ撤去します。

注入プラグ

3、注入ポンプ

様々なタイプの高圧注入ポンプが販売されています。

小規模な注入にはハンドポンプ(グリースガン)、大規模な施工にはフットポンプ、

エアグリースガンなどを使用します。

蛇腹容器、注入プラグ、ナットドライバー、高圧注入ポンプ

(左上から右下へ)蛇腹容器(400cc)、注入プラグ、ナットドライバー、高圧注入ポンプ(245kgf/cm2)

  エアグリースガン

エアグリースガン(420khf/cm2)
(コンプレッサー最高圧力:1.0MPa)

カスターフットポンプ

カスターフットポンプ(200kgf/cm2)

カスターハンドポンプ

カスターハンドポンプ(100kgf/cm2)

4、その他

計量用カップ、オイル差し、器具洗浄用無水溶剤(メチレンクロライド、トリクレン、MEKなど)、ナットドライバー(φ7mm)

従来の注入工法との比較

構造クラックは構造物の歪が原因で発生します。アルミサッシまわりのクラックは、アルミとコンクリートの膨張率の差が原因です。

屋上スラブのクラックは太陽熱でスラブが毎日伸縮するため動きがあります。

このように漏水補修が難しいクラックのほとんどは動きを伴いますので、躯体の挙動に追随する物性は漏水補修において不可欠です。

発泡ウレタン樹脂

発泡ウレタン樹脂

親水性ウレタン樹脂

親水性ウレタン樹脂
(左:ゲル化直後 右:1週間後)

エポキシ樹脂

エポキシ樹脂

  裏込め工法

裏込め工法

さらには、注入樹脂自体の収縮等の物理変化や加水分解等の化学変化も考慮して漏水補修材を選定する必要があります。以下従来工法で使用される注入材の物性です。

1、発泡ウレタン樹脂

水と反応して発泡するため漏水中のクラックに対しては施工が容易ですが、硬化体は弾性がなく耐久性も約6か月と乏しいため単体での使用はドイツでは禁止されています。漏水のないクラックでは硬化不良を起こし2次的な漏水も起こり得ます。カスターKP1は発泡ウレタンですので単体では使用せず、止水直後にソリッドウレタン樹脂カスターKP2を注入し耐久性を高めます。

2、親水性ウレタン樹脂

水と反応してゲル化/膨張するため発泡ウレタン同様漏水中のクラックにおいては施工が容易ですが、止水後水分がなくなると収縮が起こります(右図参照)。体積を維持するには常時湿度が必要で、本来は地下構造物外部の湿った土に注入し防水層を形成する(裏込め工法 右下図)ための樹脂ですので、コンクリートのクラックや打継ぎへの注入には適していません。

3、エポキシ樹脂

弾性が乏しく湿潤面に接着し難いエポキシ樹脂は漏水補修には適していません。

4、エマルジョン

エマルジョンは硬化に水の蒸発を必要としますから水蒸気の移動が困難なクラックや打継ぎに注入しても硬化不良を起こす確率が高く、収縮も大きいためクラックへの注入には適していません。

5、無機系(セメント、水ガラス系)注入材

弾性がなく収縮が大きいため漏水補修には適していません。

穿 孔

穿孔は本工法で最も重要なポイントで漏水経路のイメージが重要です。穿孔にはハンマードリルを使用します。

穿孔イメージ1   穿孔イメージ2   穿孔イメージ3
(クラック全般)
漏水経路:貫通クラック
 
(ルーフドレン)
漏水経路:目皿と躯体の取り合い
 
(ダメ穴)
漏水経路:ダメ穴と躯体の取り合い
穿孔写真1   穿孔写真2   穿孔写真3
穿孔イメージ4
(腰窓サッシ)
漏水経路:躯体と調整モルタルの打継ぎ
穿孔写真4
穿孔イメージ5   穿孔イメージ6   穿孔イメージ7
(地下室)
漏水経路:土間と壁の打継ぎ
 
(エレベーターピット)
漏水経路:土間と壁の打継ぎ
 
(配管)
漏水経路:管と躯体の取り合い
穿孔写真5   穿孔写真6   穿孔写真7

器具の洗浄

器具の洗浄には無水溶剤を使用します。無水溶剤とは水を含まない溶剤のことで、一般的に使われるシンナー、アセトン、トルエン等には水が含まれていてウレタン樹脂と反応してしまうため本工法の洗浄には適しません。

無水溶剤:メチレンクロライド、トリクレン、MEK(メチルエチルケトン)など

ポンプ先端のチャックノズルは分解して洗浄します

ポンプ先端のチャックノズル分解

ポンプ先端のチャックノズルは分解して洗浄します

物性値

KP1

粘度(2液混合後:25℃):約300 mPa.s 発泡率:最大30倍 2液混合後の比重:1.1g/cm3 発泡後の比重:0.1g/cm3 発泡時間:約60秒

指触硬化:発泡後約2分間 2液混合比(重量比):10:1(A成分:B成分)2液混合比(体積比):12:1(A成分:B成分)

KP2

粘度(2液混合後:25℃):約200mPa.s 2液混合比(重量比):2:1(A成分:B成分)2液混合比(体積比):5:3(A成分:B成分)

可使時間(20℃:1L混合後):30分 ショア硬度 D/DIN53505 25-35 施工可能温度:5℃以上 比重:1.1g/cm3

KP2in1

粘度(2液混合後:25℃):約250mPa.s  発泡率:最大20倍 2液混合後の比重:1.1g/cm3  発泡後の比重:0.05-0.1g/cm3  発泡開始時間:水に接触後約50秒

泡時間:約180秒 可使時間(20℃:1L混合後):45分 硬化時間(水のない箇所):約24時間 2液混合比(重量比):1:1(A成分:B成分)2液混合比(体積比):1.2:1(A成分:B成分)

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PDF リーフレット (KP1)
PDF 安全データシート (KP2in1)
PDF リーフレット (KP2in1)
PDF 安全データシート (KP2)
PDF リーフレット (KP2)
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